動物園へは人生で3回行く、と言われています。
1回目は子供のとき、2回目は自分に子供がいたとき、
3回目は孫ができたとき。
わたしはすでに一生分以上行っているのですが…
「なんでこんなに動物園に行くのか」
「どこに何に惹かれるのか」、この数年よく聞かれるようになり、
facebookに4年前に書いた記事と同じになりますが、
改めてここにも書いておこうと思いました。
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最初は単純に、動物がただ好きだから、かわいいから、という
とてもシンプルな理由で動物園に通っていました。
でも、そのうちに大げさかもしれないですが、
本来あるべき自分自身を取り戻す場所として変化してきました。
レイチェル・カーソンを大学の授業で習ったことがあります。
著者本の1つに「センス・オブ・ワンダー」という本があるのですが、
簡潔にいうと、子ども達へ自然の神秘や、不思議さに触れることの大切さを書いたものです。
動物園はわたしにとって、まさにセンス・オブ・ワンダーな場所です。
今は毎日忙しく追われ、とても強い刺激に囲まれた生活をしています。
仕事上それは仕方がないことですし、望んでいることでもあります。
でも動物園に行けば、自由で、心で見て触れて感じることができ、
大きく息ができ、何ものにも捕われることのない時間を過ごすことができます。
森林も多く、ここに来ればとてもシンプルで、
1番大切なことを思い出すことができると感じるようになりました。
わたしはずっと動物園に通う理由として一番しっくりくる言葉を、
ずっと探していたのだと思います。
いくつもの理由のレイヤーを通しても、一番の根幹はここに尽きるのです。
なんで、動物園に行くのだろう。
子供の頃は、大切なことの多くがいつも私の中にありました。
それは本当に言葉にできず、目に見えなくて、とても温かいものです。
センス・オブ・ワンダー。
私はそれを動物園へ何度も何度も取り戻しに通い続けているのだと思います。
人によって、そうした場所は様々だと思いますが、
たまたまわたしにとって、それが動物園だったのです。